相続で得たマンションを売りたい時に注意する事

相続で得たマンションを売りたい時に注意する事

もし両親や配偶者などが急に亡くなってしまった場合、それまで彼らが所有していた一戸建てやマンションなどの不動産を相続することもあります。ただ、いかに良い物件を相続したとしても、既に自分で購入した物件に住んでいる場合や子供の学校などの関係で引っ越すことができない場合、相続人が複数いるために現金化して平等に分けたい場合などは相続した物件を売却したいと考える人も多いでしょう。特に不動産がマンションの場合、持っているだけで固定資産税の他に管理費や修繕積立費など様々な経費がかかってしまいます。住むつもりが無い場合は非常に管理が難しい相続財産であると言え、築年数が非常に古くなったマンションであればなかなか思うような値段で売却できない可能性もあります。立地などが良くて人気の物件の場合は賃貸に出すという選択肢もありますが、収益が見込めない物件であればできるだけ早く売りに出した方が良いと言えます。このように相続で得たマンションなどの不動産を売却する場合は、自己所有の不動産売買と違って様々な注意点があるので覚えておきましょう。

 

まず忘れてはならない注意点として、不動産を相続すれば相続税を支払う義務が生じるということが挙げられます。
不動産などを故人から相続した場合、遺産総額から法定相続人分の基礎控除を差し引いた残りの額に対して課税されます。平成27年に制度改定によって相続税の基礎控除が引き下げられてしまったため、これまでは課税対象とならなかったケースでも相続税を納めなければならないケースが増えています。何度か相続を受けている人の場合、以前の控除額と同じつもりで申告を放置していると大きなトラブルに発展する可能性もあるので注意しておきましょう。

 

次に、マンションの所有権の移動手続きが必要になるという点です。それまでの所有者が亡くなってしまうと、遺言書などで指定されている場合を除いて相続人に所有権が移動することになります。ただ、この場合自動的に所有権が移動してくるわけではなく、法務局の登記簿情報を新しい相続人名義へ変更する手続きが必要になります。これを特に相続登記手続きと言い、適切に行っていないと自分の所有物として売りに出すことが出来なくなるので注意が必要です。相続登記は決して義務ではなく、所有者が亡くなった後いつまでに手続きしなければならないという期限も設けられていません。ただ、その不動産を売却する場合や担保に入れて融資を受ける場合、第3者に貸し出す場合などは登記簿の提出が必要となるため、間違いなく自分の所有物であるという証明をするためにも手続きを完了させておく必要があるのです。実際の名義変更の手続きは、戸籍や各種証明書など様々な書類を揃える必要があり、一般人には難しいため、弁護士や司法書士などに手続きを依頼するケースがほとんどです。相続登記などの手続きを相続人以外が代行する場合は、必ず委任状が必要になるので忘れずに準備しておきましょう。

 

また、いざ相続したマンションを売る時にも注意点があります。
幸いにも不動産がスムーズに売れて譲渡益が発生した場合、新たにその利益に対して所得税や住民税などがかかってきます。税金の具体的な額は、その不動産を所有していた期間などによっても異なるため、一概にいくら必要になるとは言いきれませんがある程度は税金として持っていかれることを理解しておきましょう。もし所有期間が5年以上の物件だった場合、長期譲渡取得とみなされて税率が優遇されるため、特別控除が受けられる可能性もあります。故人から相続した不動産である場合、故人が所有していた期間もカウントされるので忘れずに申請しておきましょう。また、経費として認められれば税金が安く抑えられる取得費も故人の代から引き継ぐことが可能なので、最初にその不動産を購入した際の契約書を探して保管しておきましょう。契約書にはほぼ必ず取得費が記載されているので、税金の額を算定する場合に役立ちます。もし契約書が無かったり取得費が不明確な場合は、売却によって得た金額の5%を取得費とみなして算定することになります。

 

このように、不動産を引き継いでそれを売却する場合には様々な注意点や、頭に入れておくと便利なポイントがあります。相続した不動産を利用する予定が無いからと言ってそのまま放置していると、せっかくの財産が傷んだり資産価値が無駄に減り続けてしまうばかりです。固定資産税や防犯上の面からも、いつまでも空き家のままにしておくのは望ましくないので、できるだけ早く売ってしまったほうが良いでしょう。ただ、相続不動産を売るとなると、税金や登記など様々な手続きが必要になります。また、相続人が複数いればなかなか話がまとまらないこともあり、親族間でトラブルになってしまうこともあるので、間に弁護士やプロの不動産会社などを入れて手続きを進めるとスムーズに進められるでしょう。

関連ページ

任意売却の方法と流れ
任意売却の方法と流れ